キムチの「塩辛」が大事な理由|本物の発酵に欠かせない素材のこと
はじめに
キムチの原材料表示を見たとき、「アミエビ」や「いか塩辛」といった魚介類が含まれていることに疑問を持ったことはありませんか?「野菜の漬物なのになぜ海鮮が入っているの?」と不思議に思う方もいらっしゃるかもしれません。
実は、この「塩辛」こそが、キムチ特有の奥深い旨みと本格的な発酵を生み出す最大の鍵なのです。この記事では、キムチにおける塩辛の重要な役割と、アレルギーをお持ちの方への注意点についても詳しく解説します。
1. 塩辛がキムチに入っている理由(乳酸発酵の促進)
キムチに塩辛(チョッカル)を入れる最大の理由は、「乳酸発酵を強力に促進させるため」です。
野菜だけの浅漬けとは異なり、本物のキムチは乳酸菌の力で発酵・熟成させます。このとき、塩辛に含まれる豊富なたんぱく質やアミノ酸が乳酸菌の格好のエサとなり、発酵が爆発的に進むのです。また、魚介の発酵エキスが溶け出すことで、化学調味料では決して出せない複雑でパンチのある「旨み」が生まれます。
塩辛は「味付け」のためだけではなく、キムチを「生きた発酵食品」へと育てるための、いわばスターターのような役割を果たしています。
2. 3種の塩辛の役割の違い
本格的なキムチ作りでは、主に数種類の塩辛をブレンドして使用します。それぞれの役割を見てみましょう。
| 塩辛の種類 | 味の特徴・役割 |
|---|---|
| アミエビ(オキアミ) | さっぱりとした上品な旨みと、ほのかな甘みをプラスする。発酵をスムーズに促す基本の塩辛。 |
| いか塩辛 | 濃厚でパンチのあるコクを出す。熟成が進むにつれてイカ自体が溶け込み、深い味わいに。 |
| イワシエキス(魚醤) | 全体の味をまとめ上げ、長期熟成に耐えうる力強い風味の土台を作る。 |
3. 「塩辛なし」キムチとの発酵の違い
近年ではヴィーガン志向の方や甲殻類アレルギーの方向けに、「塩辛なし」のキムチも登場しています。両者には発酵の過程と味わいに明確な違いがあります。
- 塩辛あり(伝統的製法): アミノ酸が豊富で発酵が力強く進む。酸味の中に強烈な旨みとコク(深み)が同居する味わい。
- 塩辛なし(植物性のみ): 昆布や椎茸の出汁などで代用するため、あっさりとサラダ感覚で食べられる。ただし、動物性アミノ酸がない分、発酵のスピードやコクの深さは控えめになる。
4. アレルギー対応の注意点

キムチを選ぶ際、エビやカニなどの甲殻類アレルギー、またはイカなどの魚介アレルギーをお持ちの方は、必ず原材料表示(裏ラベル)を確認してください。
「アミエビの塩辛」や「いか塩辛」は、本格的な発酵キムチには欠かせない原材料として頻繁に使用されています。「少しなら大丈夫だろう」と自己判断せず、アレルギー症状が心配な場合は、植物性素材のみで作られたヴィーガン認証のキムチなどを選ぶようにしましょう。
5. 信州韓国屋の3種塩辛へのこだわり
本物の発酵と深い旨みを追求する信州韓国屋では、薬念(ヤンニョム)に使う塩辛に並々ならぬこだわりを持っています。
アミノ酸等などの人工的な旨み調味料(添加物)に一切頼らず、アミエビ・いか塩辛・イワシエキスの3種類を黄金比でブレンド。これにより、無添加でありながら圧倒的なコクと旨みを実現しています。
仕込んだ直後は塩辛特有の香りが立ちますが、日が経ち乳酸発酵が進むにつれて、魚介のクセが驚くほどまろやかな「甘み」と「旨み」に変化していきます。これこそが本物の発酵の証です。
まとめ

キムチにアミエビやいか塩辛が入っているのは、乳酸発酵を力強く促し、奥深い旨みを引き出すために欠かせないからです。アレルギーには十分な注意が必要ですが、本物のキムチの味を堪能したい方にとって、塩辛は最高の立役者と言えます。
信州韓国屋では、伝統的な製法を守り、厳選した自然の素材だけで発酵させた本物のキムチをお届けしています。化学調味料では真似できない、塩辛と乳酸菌が織りなす「生きた旨み」をぜひご賞味ください。







